私たちにとって「ファッションをもっと楽しむ」とは

A-People

一瞬で世界とつながれるメタバース空間で、ファッションを楽しむ機会を広めていく。

アダストリアでは、2022年よりメタバースファッションの販売をスタートしています。まだまだ経験したことがないという人も多いかもしれませんが、ユーザー人口は既に4億人以上。世界中の人がメタバース空間で過ごす時間を楽しんでいます。
アバターに着せるファッションも、メタバースを楽しむ大切な要素のひとつ。アダストリアではどんな風にメタバースファッションを展開しているのか、メタバースの可能性とは何なのかを、プロジェクトメンバーの3人に聞いてみました。島田淳史さんと込山加奈さんはリアルな姿で、クリエイターの「enu.」さんはアバターでの登場になります!

未知の状態からメタバースの世界へ。
クリエイターと足並みをそろえながら。


島田:アダストリアは、これまで主にリアルで商品を販売してきました。しかし、AI・NFT・AR・XR……さまざまなテクノロジーが変化する中、これらの領域でもお客さまと接点がつくれないかと、2022年7月からメタバース事業をスタート。まったく未知の領域で、最初は「メタバースとは何か」というところから始まりました。

込山:私も、このチームに入るまでメタバースはまったくの未経験。でも、アダストリアは新しいことにどんどんチャレンジする会社だから、声をかけてもらったときもあまり戸惑いはなかったですね。「ついに来たか!」という感じで。最初は操作の仕方もわからず、わあわあ騒ぎながら慣れていきました(笑)。


enu.:私はもともとメタバースの個人クリエイターとして活動していて、2023年4月よりアダストリアに入社しました。今のところ、メタバースの世界で活動しているクリエイターはほとんどが個人で、職業として生計を立てている人はほんの一握り。なので、アダストリアが事業として参入すると聞いたときは驚きが大きかったですね。でも、お二人から話を聞いていると本気度がすごく伝わってきて、すごく期待が持てました。

島田:事業を進めるにあたって僕たちが最初に取り組んだのが、「リアルで販売しているファッションをメタバースの世界でも楽しめるようにすること」でした。とは言え、当時はまだ何も手掛かりがない状態。最初に考えついたのが「メタバースに参入するなら、やっぱりアバターがないと」でした。いろいろ調べてみると、この世界は企業ではなく、enu.さんのように個人の方々が中心に自分の好きなことや得意なことを活かして、自分でアバターや洋服、空間やコンテンツを作っていることがわかりました。なのでまずは個人で活動しているクリエイターさんに声をかけて、オリジナルアバターの制作を依頼しました。

込山:それでつくっていただいたのが「枡花 蒼(ますはなあお)」と「一色 晴(いっしきひより)」なんですよね。


島田:制作を依頼するにあたって最も大切にしたのは、この世界をわかっているクリエイターさんの意思を尊重すること。こちらからはあえて具体的なオーダーを出さず、自由につくってもらいました。でも、クリエイターのみなさんはアダストリアの商品をたくさん調べてくれて、どんなキャラクターがいいか、どのブランドの洋服が似合うかなど、すごくよく考えてくれたんですよね。そのおかげで、とてもいいものに仕上がったなと感じています。


込山:蒼ちゃんと晴ちゃんは、実際にアダストリアで発売しているリアルアイテムと同じアイテムを身につけています。これはすごく反響が良かったですよね。セットと単品それぞれで購入できるようにして。


enu.:メタバース空間では、リアルに近い洋服をアバターに着せて遊んでいる人もたくさんいますからね。リアルと同じファッションアイテムが買えることが魅力に感じる人は多いと思います。

島田:今、僕たち3人がおそろいで着ているシャツとパンツ、それからサンダルも。これは2023年の5月よりメタバースでの発売を開始したRAGEBLUE(レイジブルー)のアイテムです。

メタバースの可能性は、もはやリアル以上。

島田:メタバースの世界は、可能性に溢れています。友達と待ち合わせをして遊んだり、映画を観たり、ラジオ体操している人もいるし……日常生活とまったく同じ世界がそこに広がっている。おまけに、国籍や距離も関係なく人とつながれるから、リアルではとうてい叶えられないような巨大なイベントを開催することだって可能です。リアルの世界以上に、無限の可能性があると感じています。


込山:メタバース空間で誰かと一緒に過ごしていると、まるで「隣」にその人がいるような感覚になるんですよね。SNSのようなインターネットよりもさらに距離が近いというか。どちらかというとリアルに近い気がしています。


enu.:私は、放課後に友達と遊ぶみたいな感覚が近いですかね。学生の頃のような楽しさを、大人になっても体験できている感じ。私は、それが好きでメタバースをやっています。ちなみに、アバターに対する価値観は本当に人それぞれ。自分の分身や相棒のように感じている人がいれば、アバターを通じて本当のなりたい自分を表現している人、私生活とは別の性のアバターを使っている人、人間じゃないキャラクターを使用している人もいて。とにかく自由。それもまた、メタバースの面白いところだと思いますね。

ファッションの力が、
メタバースとリアルの世界をつないでくれる。


島田:メタバースファッションに参入してから感じるのが、「メタバースからリアルへ」という顧客接点が新たに生まれているということ。最近、「アダストリアのブランドは以前から知っていたけれど、今まで購入したことはなかった。でもアバターに着せたらすごくかわいかったので、リアルでも同じ洋服を買いました」などと言われる機会が増えてきたんです。こういう感じでアバターとおそろいのファッションをSNSにあげてくれる人もいて。


込山:私も先日、普段は無地の洋服ばかり着ているという方から「アバターに着せていて見慣れたデザインだったから、リアル店舗で自分用に買うのに抵抗がなかったよ」と言ってもらえて、すごく嬉しかったんですよね。メタバースを使っている人はインターネットに精通している分、日頃のお買物もネット派の人がほとんど。だからこそ、リアル店舗まで足を運んでいただき、さらに購入までしてもらえたというお話を聞くと、新しい変化を感じます。

enu.:メタバースでファッションを楽しんでいても、「リアルのファッションには無頓着で……」という人は少なくないですもんね。そういう人たちが、アダストリアをきっかけにリアルのおしゃれにも興味を持てたという話を聞くと、純粋に嬉しく思います。

島田:リアルでもバーチャルでも、境なくファッションを楽しむこと。まさにアダストリアがミッションに掲げている「Play fashion!」を体現できているなと感じますね。

アダストリアらしい
メタバースファッションを、ここからさらに。


島田:メタバース空間でのファッション感覚って、リアルの世界とまったく同じ。みなさん、その日の気分や目的に合わせておしゃれして出かけるんですよ。今日は込山さんに会うからこの洋服を着よう、今日はenu.さんに会うからこういうコーデにしよう……これって、僕たちが日常生活でやっていることと変わらないんですよね。だから、初期設定のまま、何もおしゃれしてないアバターを使っていた頃は恥ずかしかった。


込山:そうそう。チームが発足したばかりの頃はアバターを何も持っていない状態だったので、私、初期設定のホットドッグでメタバース空間にいたんですよ。

enu.:バナナとかね。


島田:みんなおしゃれしているのに、僕だけホットドッグ……あれはねえ、全員がスーツでビシッと決めて出席している重要な会議に、一人だけアロハシャツと短パンで出席しているような気分でした。それぐらい、メタバースの世界でファッションは欠かせないものになっています。今はまだ数が多いとは言えないですが、これからどんどん商品数を増やして、もっとたくさんの人にアダストリアが生み出したファッションをメタバースでも楽しんでもらいたいですね。さらにメタバースに参入したいという企業との連携も始めていて、僕らとまったく違う業態やカルチャーの企業さんとファッションを組み合わせた新しい取り組みもスタート予定です。ぜひ、みなさん楽しみにしていただきたいと思います。

一色 晴・枡花 蒼のアバター販売ページはこちら
https://dot-st.booth.pm/


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